六波羅蜜 ろくはらみつ
本当の幸福を得るための六つの行い布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧
布施 ふせ ほどこす
人のために惜しみなく何か善いことをする。善行には有形と無形のものがあります。有形のものを財施といいます。お金や品物などを施す場合です。
無形のものは、
● 知識や教えなどの法施 ● 明るく優しい顔で接する眼施・顔施 ● 温かい言葉をかける言施
●
恐怖心を取り除き穏やかな心を与える無畏施 ● 何かをお手伝いする身施 ● 善い行いをほめる心施
● 場所を提供する座施・舍施、などがあります。
施しは、施す者、施しを受ける者、施すもの、すべてが清らかでなければいけません。欲張りのない心での行いを施しといいます。あえて善行として行うとか、返礼を期待してはいけません。また受ける側もそれ以上を望んだり、くり返されることを期待してはいけません。
持戒 じかい つつしむ
本分を忘れずにルールを守った生き方で、人間らしく生活することです。自分勝手に生きるのではなく、互いに相手のことを考えながら、仲良くゆずりあっていく生活です。
忍辱 にんにく 耐えしのぶ
悲しいことや辛いことがあっても、落ち込まないで頑張ることです。物事の本質をしっかりとおさえて、時には犠牲的精神を持って困難に耐えることです。
精進 しょうじん はげむ
まずは最善をつくして努力する事。良い結果が得られても、それにおごらず、更に向上心を持って継続する事です。
禅定 ぜんじょう 心身を静める
心を落ち着けて動揺しないこと。どんな場面でも心を平静に保ち、雰囲気に流されないことです。
智慧 ちえ 学ぶ
真理を見きわめ、真実の認識力を得ること。人は誰でも生まれながらにして仏様と同様の心を持っています。欲望が強くなると、単なる知識だけで物事を考えるようになります。知識ではなく智慧の心を以て考えることです。